実績40年以上の美容家、岩永恵琴(いわながけいこ)氏の美容コラム。尾池博士とのコラボレーションが美容の新境地を開きます。
美容家として培った理論と技術を後進へ伝える人材育成にも取組んでいます。
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KEIKO愛弟子の課題作品をご紹介しております。
1-63.死因トップ
真弓先生が医者になってから医療費が180倍にも膨れ上がっている、増え方が異常である、と先生は指摘する。
1980年代に入ると、ガン、脳血管障害、心疾患が増加。
1955年頃までも、医療費は年々増大していたが、あくまで人口増加に比例している程度であった。
しかしここ数十年、比例関係を超え、爆発的に増大し続けている。
死因も大きく変化しているという。
1955年頃までの死因トップ3は
結核、脳血管障害、気管支炎であった。
1980年代に入ると、
ガン、脳血管障害、心疾患に変わっていった。
現在ではガンが死因一位となっている。
日本人は一体いつ頃から、何が変わったのか?
その鍵は1945年、つまり戦前・戦後の暮しの変化にあると真弓先生は指摘する。
一方アメリカでは1977年を境に、ガン患者数は減少傾向にある。
大統領候補にもなったマクガバン氏による膨大な栄養調査や疫学調査の結果、
穀類と野菜・果物を中心とした献立、
動物性タンパク質が少なめの食事が、
ガンを減少させることが明らかとなり、
この情報が広まった1977年を境にガン患者の減少傾向が始まったという。
そして1983年、コリン・キャンベル博士がアメリカ人と中国人の ガン患者数の調査や栄養学の調査を行ったところ、
中国人にはガン患者が圧倒的に少なく、またアメリカ人に比べて動物性タンパク質の摂取量が大幅に少ないことを報告した。
1食における動物性タンパク質の割合が、
アメリカ人はおよそ12~13%であるのに対し、中国人はわずか0,8%であったという。
日本においては昭和20年代でおよそ1%以下、最近は言うまでもなく上昇傾向にある。
いずれにせよ、動物性タンパク質の摂取量はガンとは密接な関わりがあることに間違いないようである。
日本人に穀類と野菜・果物は食の基本であり、
日本人のDNAに最も適した食である。
日本人のDNAに適合した食に戻さなければ、国内のガン患者数は減ることがない。
食の劣化が心の劣化も引き起こしていると指摘する。
世界が絶賛する日本食は太古から戦前までおよそ2000年もの間守られてきた。
日本が誇るべき食文化であるが、
それが戦後わずか60年で壊れてしまった。
しかし今ならまだ、その頃の食を知る人が生きている。
おじいちゃんやおばあちゃんなどにもう一度日本食を学び、本来の日本人にあった食や文化を取り戻す最後のチャンス。
80歳を越えた真弓先生、
最近は葬儀に参加することも多く、
自分より年上の90代や100歳を超える人を見送ることよりも60代、70代といった後輩を見送ることのほうが多いことが辛いという。
世界中で注目されている日本の食文化。
食が命であることをもう一度思い出し、食を見直していくことが、私たちの次の世代への責任ではなかろうか。