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KEIKO ビューティーコラム1-130「界面活性剤」

 

実績40年以上の美容家、岩永恵琴(いわながけいこ)氏の美容コラム。尾池博士とのコラボレーションが美容の新境地を開きます。


美容家として培った理論と技術を後進へ伝える人材育成にも取組んでいます。

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KEIKO愛弟子の課題作品をご紹介しております。


 

1-130.界面活性剤

 

石鹸の起源は約一万年前。

日本には、安土桃山時代にポルトガル人が持ち込んだといわれています。

原料は、
牛脂、パーム油、米ぬかなど天然の油脂で出来ています。

 

一方の合成洗剤は、第一次世界大戦中にドイツが開発したというのが通説です。

兵服を洗う需要が増えたのに、油脂不足で石鹸の調達が困難になり、石けんの代用品として石油から作る合成洗剤が開発されたといいます。

 

そして、戦後に日本にも伝わり、高度成長期に洗濯機の普及に合わせて、一気に広がっていったのです。

油が付着した布の汚れは、
水だけではおちません。

しかし、洗剤の界面活性力により油は布から分離します。

 

界面活性剤は悪い印象がありますが、
実は、石鹸も界面活性剤です。

ただし、石鹸は環境や人体に優しい界面活性剤。

自然界でも生成しうるのは石鹸だけです。

 

そして、
石鹸以外の界面活性剤を、
合成界面活性剤といい、

これが、
環境や人体に悪影響を与えるのです。

 

私は、普段 石鹸シャンプーを使ってますが、
旅先のホテルで一般のシャンプーを使うと、手がカサカサになり、頭皮が痒くなります。

台所洗剤も合成ではない界面活性剤を使用してますが、

試しに一般に販売されているものを使うと一回でガサガサになり、手荒れは数日続きます。

一応、手に優しいと謳われているものでもです。

 

一方で、石鹸由来のものは荒れません。

これが、
界面活性剤と
合成界面活性剤の
        違いです。

 

石鹸の界面活性剤は、
きちんと生分解するのに対し、

合成成分は下水処理場でも分解することができず、

海泥の中の汚染は広まるばかりです。

環境も人体も守るのは我々です。

地球や人体に悪影響を及ぼすような日用品をこのまま使い続けて良いのでしょうか。

 

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