実績40年以上の美容家、岩永恵琴(いわながけいこ)氏の美容コラム。尾池博士とのコラボレーションが美容の新境地を開きます。
美容家として培った理論と技術を後進へ伝える人材育成にも取組んでいます。
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KEIKO愛弟子の課題作品をご紹介しております。
1-125.肌上のバランス
健康的な肌は「酸を含んだ皮脂のベール」で覆われ、弱酸性に保たれています。
PHでいうと4.5〜5.5
この快適な環境を常に保ってくれているのが美肌菌!
美肌菌を洗い流してしまったり、
彼らのエサとなる「皮脂」や「汗」が足りないと、
肌はあっという間にアルカリに傾き、肌荒れを起こします。
「悪玉菌」や「アクネ菌」は、
アルカリの環境が大好きなので、それらの菌が繁殖すると、
さらにアルカリに傾いていく、という連鎖的現象が起きます。
すると皮脂膜は壊れ、
角質の水分は蒸発し、
肌がカサカサになり、かゆみや炎症へと発展します。
一方、皮脂が多すぎても、今度は皮脂の量に対して水分(汗)が足りなくなるため、
美肌菌が酸性に戻す力を発揮できず、
アルカリに傾いていきます。
肌が部分的に乾燥したり、テカリ肌になったりと、
いわゆる「混合肌」になるのはこのためです。
要するに「皮脂」と「汗」のバランスが大事で、このバランス調整を24時間体制で美肌菌が行ってくれていることを思うと、
私たちは美肌菌の大切さを学習せざるを得えません。
また、私たちは汗をかくとメイクが崩れたり、不快に感じるため、つい敬遠しがちですが、
汗は「抗菌ペプチド」という抗菌成分を含んでおり、
アルカリを好む菌を殺しつつ、
「美肌菌のエサ」になって肌を弱酸性に戻してくれます。
肌環境を保つ上で、とても重要な働きをしているとともに、ありがたい存在なのです。
ー肌がアルカリに傾く時ー
・皮脂や汗が足りなくなるとき
・消毒や洗浄、ピーリング等で美肌菌を取りすぎてしまったとき
・睡眠不足
・運動不足
・栄養の偏りなどで皮脂や汗の分泌減ってしまうとき、
などです。
しかし、、
なんといっても最大の敵は「ストレス」なので、
やはり、そのあたりのコントロールが必須になります。
また、生理前後で自律神経が乱れているときも、肌のPHバランスは乱れがちになります。
美肌菌と同様、私たちも日々生活環境と戦っていますので、
しっかり休んで
「体の中から良い分泌をする」=「美肌菌のエサ」
これが、最も効果的な「美肌作り」につながるといえます。